マーブル・メルネット

元金鉱の町バララットから、PEACEにお届けしています。
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ふるさと便り
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    オーストラリアは秋を向かえ、サマータイムも終わり、日中の時間も日に日に短くなってきた。そしてこれから寒ーい冬がやってくる。オーストラリアで雪は未だに見てはいないけれど、バララットはたまに雪が降るそうなので、今年はもしかしたら見れるかもしれない。それに引き換え今日本では、春の到来。桜前線は関東を過ぎ、昨日、東北の開花宣言があったそうなので、東北はこれから桜が見ものとなる。

    僕の実家がある福島でも、皆この春の到来を心待ちにしていた。東北の冬は想像以上に寒く、凍てつく寒さで顔が硬直してしまう。口をあけるのもままならないので、無口な人が多いのも頷ける。なので春の訪れは、それだけで東北人を活気へと導く。その意味合いは、他のどの地域の人々より大きいかもしれない。

    春のやわらかい陽気がその活気の源となるのならば、桜の開花はその栄養源。人々の目に潤いを与えてくれるその春の妖精たちは、四季の中のその一瞬の時期を、精一杯謳歌する。福島を含む東北地方は、今まさにその時期の訪れを待っている。

    僕の実家のすぐ近くには、「秋山の駒桜」という名前の樹齢400年を越すエドヒガン桜があって、毎年4月下旬頃になると、高さ19mのそのエドヒガン桜は、林に囲まれた森の中で、春にピンク色の彩色を施す。その容姿は入道雲のように隆々としていて、だけどほのかな香味を全体に帯び、一見、巨大なピンク色のわた飴のように見える。福島県には樹齢1000年を越す、「三春の滝桜」という長寿の桜があって、これぞまさしく長樹!なんてシャレをかましつつ、阿武隈山地には、長生きしている桜がたくさん生息している。

    ちなみに余談では、この秋山の駒桜にはある伝説があって、昔から「八幡太郎駒止めの桜」といわれてきたそうだ。八幡太郎というのは、その本名を源義家といい、義家による土地の侵攻をこの桜が食い止めたという伝説らしい。いわば桜に見とれてしまって、そこから進まず迂回したという話だ。だけど僕がひそかに抱いている疑問は、源義家が武将として生きていた時代が平安時代後期(1039〜1106年)であることに対し、この秋山の駒桜の推定樹齢が400年でしかないということは、どう見たって時代的な誤差がある。侵攻を食い止めたはずのこの桜が、平安時代にはまだ存在していないはずなのに、食い止めたという伝説になっていること自体がおかしい。これについて誰も疑問を抱いていないのはおかしな話で、この辺の原因究明を、町の町長さんにお願いしたいと思わずにはいられない。

    しかし伝説はそれだけでロマンがあっていいものなのも事実。嘘か本当か分からなくても、秋山の駒桜は実際そこに存在しているわけで、この事実は桜がなくならない限り、なくならない。今年も地元の人々の心に、春の陽気と共に可憐に咲き誇ってほしいと思う。
    | 雑記 | 19:21 | - | - |
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